ひさびさの(いまさらな)レンズレビューです・・・
これも、もうかなり前から書かないと~って
思ってず~っと寝かしてしまっていたネタ・・・
はい今回のレビュー対象のレンズは
「E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS」
です。
基本データは以下の通り。
35mm判換算焦点距離:27-300mm
レンズ構成:12群17枚
最短撮影距離:0.3m(ワイド端)-0.5m(テレ端)
最大撮影倍率:0.35倍
フィルター径:φ67mm
大きさ:最大径φ93.2×全長99mm
質量:約649g
※レンズ側に手振れ補正機能があります。
で~最近は~ α7RⅢにGMレンズばっかりで
α6300も、このレンズにしても使用機会は
ほとんど無くなってきているのですが。
このレンズを購入した理由
動画撮影用に最初に使用していたレンズは
「E PZ 18-105mm F4 G OSS」でした。
かなりに前に書いたレビュー記事の通り
>>> E PZ 18-105mm F4 G OSSレビュー記事
動画撮影は低速ズームを頻繁に使用します。
んでこのレンズ、E PZ 18-105のパワーズームは
無段階ズームで、低速でズームをしようとすると、
スピードを一定に保ってズームするのがちょっと
シビアだったりする。
あとスナップで使用しようとすると、周辺の収差が
大きく、画質的にちょっとね~
といったレンズで、まあF4通しであることと、
インナーズームでレンズ長が変わらないっていう
メリットもあるにはあったんだけど。
もう少し写りの良いレンズで、動画撮影時の
ズーム速度コントロールが可能なレンズが
欲しいな~っと思い買ったのが。
このレンズ「E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS」
2017年2月から2017年10月までの約9ヶ月
フルサイズのα7RⅢへ移行するまでの間
このレンズをメインで使用していました。
レンズの写りそのものは、SEL24240と
同等で、広角から望遠までの便利ズームで
そこそこ満足できるレンズではあったかな。
画角も18-200mmなので、35mm換算で、
27~300mmの広範をカバーしてくれるので
動画撮影時の16:9画角でも、広い範囲の絵を
撮れるので、APS-C機で使うには便利で使い
勝手の良いレンズでした。
ちなみに、このレンズは動画用なので、
「NEX-VG30H」の標準レンズとしも
使用されているレンズです。なので、動画撮影を
メインに考えていない場合、特段このレンズで
ある必要は無いと思います。
ちなみに、NEX-VG30Hについているレンズフード
は花形フードですが、レンズ単体で購入した場合、
標準で付属されるフードは↓この
角型バヨネットタイプのフードになります。
なので、この角形フードを使用するのが嫌な人は
別途、「ALC-SH109」の花形フードを購入する
必要があります。
ズーム速度を一定にコントロール出来る
このレンズ最大のポイントはパワーズーム
のスピードを6段階で設定することが可能で、
ズーム速度が一定にすることができる点です。
ズーム速度は上の写真の「H M L」で切り替え
可能です。 ズーム速度を切り替えて一定速度
でコントロール可能なので、リモートコマンダ
でのリモート操作時も、ズーム速度が一定で
操作可能というのが、このレンズの最大の利点。
僕がこのレンズを購入したのも、そこが
最大のポイントでした。
レンズの写りについて
DxOMARKには、このレンズ自体の評価は
無いのですが、Eマウントで同じレンズ構成を
持つレンズに「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」
があります。
レンズ構成も機能も同じなので。
E 18-200mm F3.5-6.3 OSSの数値を参考に
考えるとします。
α6000との組み合わせの試験時スコアが
13点でしたので、同様の18-300mmのレンジ
を持ったレンズの中では一番良いスコアです。
タムロンが2011年に初めて出したEマウント
レンズの18-200mm F/3.5-6.3 Di Ⅲ VCの
スコアが11点でした。
レンズ評価のポイントとしては、SONYの
E PZ 18-200mmの方がシャープネスが高い
と考えてよいでしょう。
MTF曲線で見ても、コントラスト値も周辺
までけっこう良好。 30本の値を参考にすると
解像感もタムロンや、同じSONYの
「SEL18200LE」と比べてもレンズ特性は
良好です。
なので、評価機関のスコアとMTF曲線を
見比べても、下記のレンズは同じ18-300mm
のレンズの中では一番良さげなレンズみたいです。
- E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS
- E 18-200mm F3.5-6.3 OSS
※この2本のレンズ構成は同じです。
違いはパワーズーム有無です。
AF等の機能も同じです。
スナップ撮影だけで、パワーズームを使わないという
人はPZ無しの「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」
を購入をした方が良いでしょうね。
E 18-200mm F3.5-6.3 OSS |
よく「Sony E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE」と
どちらを購入したらよいのか、迷う人が多い
と思うのですが。
E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE |
E18-200~LEは、一応はE 18-200mm無印の
後継レンズで、サイズをコンパクトにして
軽量化を図ったレンズで、価格が少し安い。
まあ、僕はE18-200~LEを未使用なので
使用した上での判断はできないんだけど。
DxOMARK、MTF曲線などを見る限りでは
E 18-200mm無印の方が、シャープネスが
高い傾向にあるようです。
個人的には多少価格が高くても買うとすると
E 18-200mm無印を購入するでしょうね。
それでいて、動画もやるからパワーズームが
欲しいという方は、今回レビュー記事にする
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSSを購入すると
良いでしょう。
個人的にはF値は一定で、ズーム速度も一定で
ズーム時のレンズ長が変わらないっていうのが
あれば一番良いのですが、現状Eマウントレンズ
の中で、上の条件をすべてマッチするレンズは
無いんだよね。
オプションのリモートコマンダに、NEX-VG30H
みたいなズームレバータイプのものがあれば
一番良いんだけど・・・このタイプなら無段階の
パワーズームでも速度コントロールが容易に
なるから一番良いんですけどね。
現状上記のようなズームレバータイプの
リモートコマンダは無いんだよね。。。
まあ今後も出てこないと思うけど。
こんな感じで、動画撮影用にまずこのレンズ
へ買い替えを検討はじめて、E PZ 18-105mmで
不満だった写真の撮影時の描写力も求めて、
最終的にこのレンズへ置き換えをしました。
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSSで撮影した
撮影サンプルを参考までに掲載しますね。
ものですが、描写力はGMまではとは当然行かない
ものの中央は解像していて、コントラストも明瞭で
E PZ 18-105mmに比べると、レンズ周辺も
破綻が少ないので、便利ズームでこの写りで
あればほぼ文句はないのかなっと。
夜間撮影の照明から出るゴーストについては
それなりに出るには出ますが。まあこんな
もんでしょっといったレベルで許容の範囲内。
画角も35mm換算で27mmなので、墨田川対岸から
スカイツリーを撮影しても、全体がしっかりと画面
に収まるので、広角もここまであればとりあえずは
まあまあ困ることは少ないです。
んで、やっぱりこのレンズは望遠側が200mmで
35mm換算だと300mmですから。
上の18mmで撮影した同じ位置から撮影しても
ここまで寄れるんですよ。 なので、旅行時も
広角から望遠までこれ1本でだいたいカバー
出来てしまうわけなので、便利で描写力も満足いく
レベルだったので、フルサイズへ移行するまでの間
α6300と合わせて、メインレンズとして使用して
全然問題なかったです。
300mmなので等倍で見ても超クリアです。
昼間の撮影時、わざと太陽が入る構図で撮影して
みたわけですけど。 まあ、フレアもそれなりに
出ますけど、この場合は狙った通りのフレアの出方で
良い感じに撮影ができました。
F値は3.5~6.3ですけど、まあこのレンズの望遠力を
いかせばボケのある写真も簡単に取れるので。
暗いレンズは~って迷っている方がいるのであれば、
そこはもう一切気にしないで良いと思います。
まあ、単焦点F1.2のようなピント面の薄い写真を
求められるとちょっと無理があるので、そこは
ズームレンズを使用する場合は、割り切ってもらえる
と良いのではないかなと思います。
ピント面の薄い、その手の撮影をしたいのであれば。。。
もうそこは単焦点F1.8なり1.4なり、そういった
レンズを購入してください。
レンズの価格については、定価14万円のレンズですが。
いま現在(2019年2月時点)でメーカ直販で税抜き価格
114,095円で販売しています。
10万円を超えると、初心者の方やはじめてカメラを
購入される方にとっては購入に向けてかなり心理的に
ハードル高めですが。
動画撮影をするのにどうしてパワズームが必要という
方でなければ、別にこのレンズを選択する必要は無く
パワズーム機能を省いたE18-200mm F3.5-6.3 OSS
を検討して頂ければ、価格もメーカ直販76,000円で
購入可能なので、そこそこ写りの良い24-70mmの
標準レンズと70-300の望遠レンズを2本買ったな
って感覚でいればお得なレンズじゃないのかなと
思います。
今回のレビュー対象の
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS
ですが。
E18-200mm F3.5-6.3 OSSと、↑この2本の
レンズは姉妹レンズみたいなものなので、
性能はほぼ同じと考えてもらって全然問題ないです。
両レンズともハイブリッドAF対応ですし。
動画撮影時、ハンディカムで採用されている、
ワイド端での手ブレ補正効果を向上させる
「アクティブモード」にも対応しているなど
レンズ機能の面でも差異は一切ありません。
このレンズよりも描写性能が良いレンズという
ことであれば、E 18-135mm F3.5-5.6 OSSを
購入されるのが良いかと思います。
E 18-135mm F3.5-5.6 OSS |
以下2本のレンズは、基本設計が2010年
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS
E18-200mm F3.5-6.3 OSS
Eマウント初期にリリースされたレンズなので
2018年2月2日に発売されたレンズ設計が
最新のE 18-135mm F3.5-5.6 OSSの方が
レンズ性能としては上になりますね。
望遠側が300mmまで欲しくて、レンズの
付け替え無しで1本で手軽に済ませたいという
方には以下2本のレンズを選択すると良いでしょう。
- E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS
- E18-200mm F3.5-6.3 OSS
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS まとめ
メリット
① 動画撮影用のパワーズーム機能がある。
② パワズームの速度が一定
③ パワズームの速度を6段階で変更可能
④ 望遠200(35mm換算300mm)
⑤ 広角が18mm(35mm換算27mm)
⑥ ④⑤のズームレンジを1本でまかなえる
⑦ スチルでも満足いく描写性能
⑧ 描写性能はE PZ 18-105mm F4 G OSSより上
デメリット
① フードが角形
② レンズが重い
③ ズーム中にF値が変動する
④ ズームするとレンズ長が変わる
※インナーズームじゃ無い
⑤ ずんぐりむっくりで格好は悪い
メリデメをまとめるとこんな感じですかね。
他のEマウントレンズとの比較なんかもコメント
してみたので、18-300mmレンジのレンズで
どのレンズにするか迷われている方にとって
少しでも参考になればと思います。
ではでは、また